3.地球温暖化影響の軽減のための取組
以上のとおり、今後、地球温暖化がさらに進行すると、地球温暖化に伴う悪影響の範囲の拡大や、頻度、強度が増大し、さらに多くの動植物や生態系に影響が現れると予想されている。地球温暖化影響を軽減するため、以下の取組を強化する必要がある。
(1)地球温暖化影響のモニタリング
地球温暖化に対して最も脆弱な自然生態系、雪氷域等の監視を行い、その結果を国内外に広く伝える必要がある。このため、日本国内を含めた地球温暖化影響モニタリングの推進体制を確立することが急務である。
(2)緩和策(Mitigation)の強化
気候変動枠組条約の究極の目的である大気中の温室効果ガス濃度安定化のためには、今後、100年以上にわたり国内外の温室効果ガスの総排出量を大幅に削減する必要がある。京都議定書は、2008年から2012年の間に1990年のレベルと比較して先進国の温室効果ガスの排出量を約5
%削減することを目指しているが、この目標は長期の地球温暖化対策の重要な一歩である。
(3)適応策(Adaptation)の検討
地球温暖化の悪影響は、温室効果ガスの削減策を強化するだけでは十分に避けることが出来ない。温暖化しつつある気候に、人や社会・経済を調整して影響を軽減するための「適応策(adaptation)」が必要となる。
地球温暖化影響に対して、受動的かつ事後的な対応を取り続ければ、生態学的、社会的、経済的なリスクは大きくなり、結果的に致命的な被害が発生し、被害の修復に多大な費用が必要となる。逆に、地球温暖化の影響について適切な予測を行い、予見的かつ計画的な適応策を立案、実施すれば、各部門の地球温暖化に関する脆弱性を事前に改善し、結果として、短期的にも長期的にも、社会に利益をもたらする場合もあり得る。
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